ダンス物語㉒ 夢と現実の狭間!そしてダンス教室オープンへ!

私はその夜、ダンス教室をオープンするか、それとも会社勤めをしながら教えていくか、じっくり考えました。教室をオープンするのは私の夢で、純粋にダンスの上達を目指せたり、社交ダンスを習ってみたいが一歩踏み出すことのできない方の後押しができます。それとダンスの研究が十分できることです。このようなことを考えているとダンス教室での一日のスケジュールが思い描かれてきました。「午後1時から2時までグループレッスン=2時から5時までは個人レッスン=5時から6時は休憩時間=6時から7時半は個人レッスン=7時半から8時半はグループレッスン=9時からはプロの練習」と想像しました。とてもワクワクしてきました。「ダンス教室をするんだ!」と心の叫びが聞こえてきました。そして、その方向に心を奪われかけたその時「待てよ!やっていけるのかな?」と頭をよぎりました。収入は生徒さんからのレッスン料です。支出は家賃、光熱費、通信費、広告料などです。天秤ばかりにかけると支出より収入の方が重く(大きく)なければなりません。「ダンス教室をオープンして果たして収入を支えてくださる生徒さんが来られるのかな?」と不安になりました。今現在は上場企業の社員という立場です。安定した収入が入ってきます。会社勤めをしながら教えていく方がとてもリスクが少なく安心感があります。「会社員という立場を失って明日どうなるかわからない事業をしてもいいのだろうか?」と思いました。このようなことを思うには理由があります。それは、来ていただける生徒さんの見込みはほとんどゼロに等しかったからです。このように考えるとさらに不安になってきました。物件へのひとめぼれで、ほとんど事業への計画性がなかったからです。「困ったな~今回はあきらめた方がいいのかな?」「ある程度生徒さんを集め、きちんと計画を練ってからの方がいいのかな?」と迷いました。ベッドに横になり天井を見ているとわずかな時間でしたが夢を見ました。それは、オープンした教室で楽しく生徒さんと踊っている光景です。それはとても楽しい夢でした。目が覚めてもしばらく余韻が残っていました。夜中の3時になっていました。私は、いろいろ考えた末、決断しました。「自分の内なる声を信じよう!直感を信じよう!」「教室をオープンしよう!やらなければならないんだ!」と心に決め就寝しました。朝になりました。気持ちは変わりませんでした。会社に行き退職届を受理していただきました。仕事をしていてもテナントの契約のことばかり考えていて終わると管理会社に走りました。そしてテナントの契約を終わると、これまでになかった気持ちになりました。「ちょうど、かごの鳥が解き放たれ大空に飛び立つような」 2004年