ダンス物語⑰ 今夜はどこに泊まろう?東京での修業が始まる!

ダンスホールを後にした私は

今夜 泊まるところを探しました

これから自分自身の勉強代が

かかるので「経費を下げなければ!」

と思い新宿区役所近くの

カプセルホテルにしました

中に入ると、二段になった

カプセルの部屋が両サイドに

並んでいました

私は上の部屋になりました

とりあえずシャワーを浴びて

みなさんが集うフロアに行きますと

一人のおじさんが、私を見るなり

ニッコリされ「どちらから?」と

聞かれました

私は「神戸から来ました」と言うと、

「そうか、僕は、ここに住んでいるんだ

昔は、役者をしていてね

今は仕事も来なくなり、ここが

終の棲家になっているんだ」と

1時間ぐらい、このようなことを

語られました

「私も以前、朝日系列のテレビドラマに

出演したことがあります」と

言いますと

「あなたは俳優ですか?」と

聞かれましたので

「違います

私は、プロのダンス教師です」と

言いました

すると、おじさんは私のことに

とても興味を持ってくださり

更に、1時間ほどお話をしました

最後の方になると,おじさんの

自慢話のオンパレードが始まり

私も少し疲れてきましたので

「そろそろ就寝してもよろしいでしょうか?」と

おじさんに言いますと

「おー!悪かった!悪かった!」と

言われましたので

「では、おやすみなさい」と

ご挨拶をしますと

おじさんは「おやすみなさい

ゆっくり休んでください

この続きはまた明日ね」と

言われました

私は「まいったな!」と思い

明日は、自分自身のレッスンが

あるので、すぐ寝ることにしました

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